公開から約40年が経過した今なお、多くの映画ファンを魅了し続けている映画『シャイニング』。
原作である「シャイニング」は、スティーブン・キングの最高傑作に挙げる声も多く聞きます。
そして2013年に発表された「ドクター・スリープ」は、そんな傑作の“その後”に言及したファン待望の続編ですが、ついに映画化!
原作者のキングは「この映画では、途方に暮れているダニーが見たかった。どん底を見るまでは、真に回復することはできない。
そんなダニーをスクリーンで見たかった」と語り、完成した本作について「登場人物に共感できる。だから恐怖シーンがさらに怖い」と太鼓判を押しています。
前作から30年後、“呪われたホテル”の亡霊たちを忘れたく、酒に溺れるダニーが、同じ能力を持つ少女とともに新たな戦いに身を投じていく…。
ドクター・スリープあらすじ
40年前の雪山のホテルで、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーの周りで、児童ばかりを狙った不可解な失踪事件が起きます。
ダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていました。そんなある日、ダニーの前に特別な力を持つ少女アブラが現れます。
アブラはその力で事件を目撃し、狂信的集団に命を狙われていました。事件の謎を追う2人は、やがてあのホテルに辿り着きますが…。
スティーブン・キングは自作の映画化に対し、辛辣な態度をとることで有名。ところが本作には大変好意的で、鑑賞後に絶賛。
さらに「シャイニング」の監督、スタンリー・キューブリックの遺族も出来栄えに太鼓判を押したほど、両者が褒める映画となりました。
スタンリー・キューブリック監督がスティーブン・キングの小説を原作に描いた傑作ホラー「シャイニング」の40年後を描いた続編である今作。
雪山のホテルでの惨劇を生き残り大人へと成長したダニーを主人公に起こる新たな恐怖とは…。
大人になったダニーを演じるのはユアン・マクレガー。監督・脚本は「オキュラス 怨霊鏡」「ソムニア 悪夢の少年」やキング原作のNetflix映画「ジェラルドのゲーム」といった作品を手がけてきたマイク・フラナガンです。
映画『シャイニング』
スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督による1980に公開された「シャイニング」は、今もなおホラー映画の傑作として名高い映画。その名を知らない人はいないほどになりました。
20世紀を代表するスタンリー・キューブリックが監督し、主演はジャック・ニコルソン。彼の怪演はもちろん、彼がドアから顔をのぞかせる“わずか2秒”に約2週間(テイク数は190以上!)を費やしたなど、キューブリック監督の異質のこだわりも語り継がれています。
ジャック・ニコルソン演じるジャックの「お客様だよ!」の台詞があまりにも有名な「シャイニング」。
まだ観た事のない人のために、あらすじをおさらい!
シャイニングあらすじ
豪雪のため、冬の期間だけ閉鎖されるオーバールック・ホテル。
かつてここでは、精神に異常をきたした管理人が一家を惨殺した挙句に自殺するという、痛ましい事件が起きていました。
そんないわくつきのホテルに、小説家志望のジャック(ジャック・ニコルソン)、その妻のウェンディー(シェリー・デュヴァル)、息子のダニー(ダニー・ロイド)が新しい管理人一家としてやってくる。
外界と完全に隔離された世界で、最初は穏やかに生活を営んでいたジャックたちでしたが、超能力を持つダニーはこのホテルにただならぬ“邪悪さ”を感じていました。やがてこの一家に、かつてない恐怖が襲いかかります…。
モダン・ホラーの帝王・キングの同名原作をキューブリック監督が大胆な解釈で離れ、独自に造り上げたホラーとなっています。
史上初の叙事詩的ホラー映画で、モダンホラーの傑作として名高い、1980年公開作品。
ジャック・ニコルソンの狂気に満ちた演技は観る者すべてを震撼させ、キューブリック監督による理知的な演出は観る者すべてを恐怖に陥れました。
この映画を観ずして、ホラーは語れない!とまで言われている作品です。
かつてロンドンの数学者が「ショックの度合い」「サスペンス」「ゴア描写」などさまざまな項目から『シャイニング』を統計学的にデータを分析したところ、そのバランスが適切だったことから「完璧な恐怖映画」と結論づけたという逸話もあるくらい。
原作とはだいぶ違った点もあるため、スティーヴン・キングは今に至るまでキューブリックに対して批判を繰り返しているんだとか。
だからこそ今回の「ドクター・スリープ」には太鼓判を押しているというから、注目度も上がっています。
前作で示唆されながらも、明かされなかった謎のすべてが、“完結編”ともいえる本作で語られます。
前作『シャイニング』を観ていなくても楽しめると言われていますが、見てからの方がより楽しめるかも⁈
また、すでに観たことのある人は『ドクター・スリープ』鑑賞後に再び『シャイニング』を観たくなってしまうかもしれません。
ぜひ劇場に足を運んでください!